2025年5月2日(金)公開の映画『サンダーボルツ*』。
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)フェーズ5のラストを飾る作品です。
映画『サンダーボルツ*』のラストでは、再編成されたヒーローチーム「ニュー・アベンジャーズ」と、かつてのアベンジャーズの正統な後継者とされるサム・ウィルソン(キャプテン・アメリカ)の間で、「アベンジャーズ」の名を巡る確執が明らかになります。
会話の中で、「アベンジャーズという名称は勝手に使ってはいけない」といった趣旨のやり取りがあり、サム側が商標権侵害で訴訟も辞さない構えを見せる場面は、これまでのMCUにはなかった切り口です。
そしてその背景には、ヒーローチームの「名義」や「責任」を誰が持つのかという、非常に現実的かつ象徴的なテーマが潜んでいます。
このアベンジャーズの商標権利問題、今後どのように着地していくのか?考察していきます。
「看板」としてのアベンジャーズ:誰が名乗る資格があるのか
現在のMCU世界におけるアベンジャーズのメンバーは、公式に確認されているのはサムとホアキン・トレス(新ファルコン)のみ。トニー、ナターシャ、スティーブら初期メンバーは退場し、クリントやワンダも表舞台にはいません。ソーとアントマンは個別の活動を続けており、組織的な「アベンジャーズ」としての稼働はほぼ停止状態です。
現在アベンジャーズと言えそうなメンバー
- サム・ウィルソン / キャプテン・アメリカ
- ホアキン・トレス / ファルコン
- ソー?
- ブルース・バナー / ハルク?
- スコット・ラング / アントマン?
一方で、サンダーボルツのメンバーが再編された「ニュー・アベンジャーズ」は、政府のバックアップを受けた公認チームであり、表向きには“再出発した正義の象徴”として売り出されています。メンバー数も旧アベンジャーズと同等、世論も部分的に支持に傾いている様子。
ニュー・アベンジャーズのメンバー
- エレーナ・ベロワ / ブラック・ウィドウ
- バッキー・バーンズ
- エイヴァ・スター / ゴースト
- ジョン・ウォーカー / U.S.エージェント
- アレクセイ・ショスタコフ / レッド・ガーディアン
ここで問題となるのが、「アベンジャーズ」の名称の正当な所有者は誰か?という点です。
商標権は現実世界でも重要な権利であり、MCU内でも「スターク財団」「SHIELD」「STARK INDUSTRIES」など、企業的な側面が度々描かれてきました。「アベンジャーズ」も例外ではなく、かつてはトニー・スタークがその名を管理していた可能性があり、現在はサムが何らかの形でその継承権を持っていると考えられます。
映画でのやり取りは、そんな背景を踏まえた「名称を名乗ることで得られる影響力」を巡る争いであり、単なる言い争い以上の重みを持ちます。
まとめ
MCUフェーズ5以降、ヒーローたちは「力」だけでなく「立場」「許可」「世論」といった社会的条件に縛られるようになっています。今回の『サンダーボルツ*』における「アベンジャーズ商標問題」もその一環であり、今後登場する『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』に向けた人間関係や権力構図の伏線として機能しています。
特に興味深いのは、現在の「アベンジャーズ側」も「ニュー・アベンジャーズ側」も、それぞれわずか3人前後の少人数体制である点。かつての『シビル・ウォー』直後と酷似した、“空白期間”が再来しているとも言えます。そこに宇宙規模の新たな脅威が差し迫っているという構図は、MCUが意図的に仕掛けた対比。
ここにはMCUが次第に深めてきた「ヒーローとは誰のために存在するのか」「力は誰が管理するのか」という問いが色濃くにじんでいます。
最終的に「アベンジャーズ」の名称がどちらに帰属するのか、あるいは新たな枠組みに再定義されるのか。答えが出るのは、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の本編、あるいはその直前に描かれる作品になりそうです。
是非コメントでこの件に関する意見や考察などを頂けたら嬉しいです。
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