2026年12月18日(金)公開予定の映画『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』。
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)38作目にして2019年『アベンジャーズ/エンドゲーム』以来となるアベンジャーズシリーズの作品です。
アベンジャーズだけでなくファンタスティック・フォー、X‑Men、ニュー・アベンジャーズが集結するマルチバース・クロスオーバーとなり、かつてない規模の物語が展開されると予想されています。
この記事では映画の展開を報道されている情報などから考察していきたいと思います。

『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』確定までの経緯
当初、マルチバース・サーガにおける『アベンジャーズ』シリーズとして2022年7月のサンディエゴ・コミコン(SDCC)で発表されたのは、『アベンジャーズ/カーン・ダイナスティ』と『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』でした。
しかし征服者カーンを演じたジョナサン・メジャースが色々やらかしてしまったことで、MCUは大きな方向転換をする事態に。征服者カーンは2作品のどちらにも登場する予定だったため、かなりの緊急事態だったと思います。『アベンジャーズ/カーン・ダイナスティ』では『シャン・チー/テン・リングスの伝説 (2021)』で脚本・監督を務めたデスティン・ダニエル・クレットンが監督として起用され、脚本はジェフ・ラヴネスが担当していました。『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』ではマイケル・ウォルドロンが脚本を執筆する予定でした。
2023年3月のメジャーズの逮捕とそれに続く暴行疑惑を受けて実質延期。もし、ジョナサン・メジャースが何も悪いことをせずに征服者カーンを演じ、スケジュール通りであれば2025年5月には『アベンジャーズ/カーン・ダイナスティ』が公開されていた可能性も。しかし現実としては2作品共に大きく延期となってしまいました。
ただ話が複雑化しているのはカーン一人の責任ではなく、2023年5月に起こった全米脚本家組合のストライキも影響しています。ストライキ前に脚本が完成していなかったため、この延期はある意味仕方のないことかもしれません。
スケジュールの遅延も一因し、デスティン・ダニエル・クレットンは監督を辞任。マイケル・ウォルドロンは脚本を書き直す羽目に。
ここで一気に話を動かしたのは2024年、マーベル・スタジオはロバート・ダウニー・Jr.に接触したこと。ロバート・ダウニー・Jr.はルッソ兄弟が監督に復帰することを条件に出演を承諾。こうして『アベンジャーズ/カーン・ダイナスティ』は『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』に。監督が決まってなかった『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』もルッソ兄弟が関わることになりました。
『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』現時点で分かっているあらすじ
今のところ『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の始まりの時間軸に位置していると予想されているのが『サンダーボルツ*』本編終了後のポストクレジットシーンにある14ヶ月後。
日本時間2025年3月27日、キャスト27名が発表されました。
- ロバート・ダウニー・Jr. / ドクター・ドゥーム
- クリス・ヘムズワース / ソー
- トム・ヒドルストン / ロキ
- アンソニー・マッキー / キャプテン・アメリカ
- ポール・ラッド / アントマン
- シム・リウ / シャン・チー
- ダニー・ラミレス / ホアキン・トレス
- レティーシャ・ライト / シュリ
- ウィンストン・デューク / エムバク
- テノッチ・ウエルタ / ネイモア
- セバスチャン・スタン / バッキー・バーンズ
- ワイアット・ラッセル / USエージェント
- フローレンス・ピュー / エレーナ
- デヴィッド・ハーバー / レッド・ガーディアン
- ハナ・ジョン=カーメン / ゴースト
- ルイス・プルマン / ボブ
- ペドロ・パスカル / リード・リチャーズ
- ヴァネッサ・カービー / スー・ストーム
- ジョセフ・クイン / ジョニー・ストーム
- エボン・モス=バクラック / ベン・グリム
- パトリック・スチュワート / チャールズ・エグゼビア
- イアン・マッケラン / マグニートー
- ケルシー・グラマー / ビースト
- アラン・カミング / ナイトクロウラー
- レベッカ・ローミン / ミスティーク
- ジェームズ・マースデン / サイクロプス
- チャニング・テイタム / ガンビット
登場するヒーローチームの顔ぶれは、アベンジャーズ、ワカンダ勢、ファンタスティック・フォー、X‑Men(オリジナル)、ニュー・アベンジャーズなど超豪華。共演するヒーローたちが数多くリストアップされています。
本作でMCUでの役を再演する予定のその他の俳優としては、ジェレミー・レナー(クリント・バートン/ホークアイ)、ベネディクト・カンバーバッチ(スティーブン・ストレンジ)、トム・ホランド(ピーター・パーカー/スパイダーマン)、ヘイリー・アトウェル(ペギー・カーター)、ベネディクト・ウォン(ウォン役)、メイベル・カデナ(ナモラ)が出演すると見られているようです。しかもヘイリー・アトウェルに関してはキャプテン・カーターで出演するとの考察も。
『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の次には『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』が控えています。※邦題はまだ確定していませんがわかりやすくカタカナで表記しています。
『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』は当初予定されていた『アエンジャーズ/カーン・ダイナスティ』と共に発表されていたこともあって着地させたい内容はある程度決まっていたことが予想できます。その過程での出来事を動かすのがカーンではなくドゥームになった、と考えるのが自然です。
2025/8/12 デッドプールも参戦?
ライアン・レイノルズがインスタグラムで『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の可能性を示すティーザーを共有。もしかすると?ここはあくまで可能性の話で正式発表ではありませんが。
2025/8/14 クリス・エヴァンスも参戦?
これは話半分になりますが、『アベンジャーズ/エンドゲーム』でスティーブ・ロジャースがストーンを各所に返却した後。ペギー・カーターと暮らすために過去に残ったことがきっかけでインカージョンを引き起こしたらしく、それをドゥームが認識しているということ。
クリス・エヴァンスも参戦するのではないかといううわさは耐えませんが、この話が活用されるのなら少しだけ信憑性もあるかもしれません。ルッソ兄弟だけに過去と紐づけるということをしなくもない。そう考察している人もいるようです。
ちなみにクリス・エヴァンスの出演、目撃情報もあり、ほぼ確のようです。
2025/8/15 ほぼ総出演の可能性も出てきた件
やはりマルチバース・サーガのラストを飾る2作品の最初の映画ということもあって多くのキャラクターの出演が予想されています。もちろん主要キャストとは言い難いかもしれませんが、最終的にめちゃくちゃ集まったよね、という可能性も出てきました。
注目したいのはドラマ勢です。ムーンナイト 、ミズ・マーベル、シー・ハルク、ホークアイ、特にミズ・マーベルとホークアイはキャシー・ラングと共にチームを組んでる可能性も。ただドラマのキャラクターを重要視しすぎると映画そのものに「ドラマを観ないと背景がわからない問題」が発生してしまう可能性もあり、どの程度のバランスで登場させるのか。もし参加が実現するのであれば、その辺りも考慮されるのかは注目したいところです。
2025/8/27 グウィネス・パルトロウも参戦?
ここにきてグウィネス・パルトロウの出演も示唆されています。イギリスでの目撃情報があり、さらにはロバート・ダウニー・Jr、マーク・ラファロと共に映る写真が共有されています。
他のヒーローが登場するのは大方予想の範囲内だと思うんですが、グウィネス・パルトロウ、つまりペッパー・ポッツ再登場の可能性があるということは、ロバート・ダウニー・Jrが演じるドゥームがやはりトニー・スタークに関連している可能性があることを示唆してると思うんですよね。ここは考察の域を出ませんが、なぜロバート・ダウニー・Jrがドゥームなのか、という疑問の答えが見え始めたような気がします。
2025/9/14 ジョナサン・メジャース復帰?
これは驚きました。ジョナサン・メジャースが復帰するという情報が流れてます。もちろんカーン役で。そうなってくるとこれまでの考察が覆されかねないことになりますね。海外の情報では「確認済」としてるものもあるんですが、もちろんまだ正式発表ではないので、待ちたいと思います。
あらすじからストーリーを考察
現時点でのあらゆる作品のシーンから予想されることは、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』のミッドクレジットシーンから読み解くと、ドゥームがフランクリンを警戒している、もしくは能力を狙っているということ。
もうひとつは『サンダーボルツ*』本編終了後のポストクレジットシーンで登場したファンタスティック・フォーの宇宙船は2通りの予測ができます。
- 単にファンタスティック4の4人が乗ってアース616へやってきた
- ドゥームがフランクリンを誘拐してアース616へやってきた
ただドゥームがアース616にやってくる意味が謎過ぎるので、「ファンタスティック4の4人が乗ってアース616へやってきた」と考えるのが妥当かなと思います。
加えると「ドゥームがフランクリンを誘拐」も間違ってないかもしれなくて、どのアースにいったかわからないからファンタスティック4が探し回っているのかもしれません。その過程でアース616に来ただけ。そしてその行動こそが、X‑Men登場のきっかけにもなっていそうです。
ここでマルチバース・サーガの重要なポイントが描かれるのではないかと考えられます。それが「インカージョン」。
2つのユニバース(宇宙/次元)が衝突し、両方もしくは片方が破壊される現象を指します。
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』では、アース838のストレンジがサノスを倒すための手がかりを得るためにダークホールドを使用して、マルチバースの様子を覗いたことでインカージョンを引き起こしてしまいます。
おそらくファンタスティック4の4人があらゆるアースを訪れることでインカージョンを引き起こしてしまうのではないか?そんな予想もできますよね。
そしてもう1点、インカージョンを引き起こしてしまった場合、本来はTVA(時間変異取締局)が関与するのではないかと思いますが、もしかするとロキの登場もこれらの動きが関係しているかもしれません。
マルチバースの崩壊寸前の世界でヒーローたちが協力して存続を目指す構図は、『インフィニティ・ウォー/エンドゲーム』以来の集大成的展開を思い起こさせるようなストーリーになることは断言できそうですね。
2025/8/22 撮影スタジオにあの家が?
今作の撮影スタジオにとある家が建てられたとの情報があります。それが『エンドゲーム』のラストでスティーブとペギーが暮らしたとされる家。
この情報から察するにクリス・エヴァンスの参戦はほぼ確定なのか。またはアーカイブ映像のみでの出演となるのか。クリス・エヴァンスがどこまでストーリーに関与するかで左右されそうですが、先述した「ペギー・カーターと暮らすために過去に残ったことがきっかけでインカージョンを引き起こしたらしく、それをドゥームが認識しているということ。」という設定が現実味を帯びてきました。
もしかするとドゥームはマルチバース上でインカージョンを起こしたすべての人たちに会いに行くのかもしれず、その場合TVAはもちろん、ドクター・ストレンジやアメリカ・チャペスのところにも顔を出す可能性もあるかもしれません。
2025/9/3 一旦状況を整理してみる
この数週間、誰が出る出ない、目撃情報、様々な憶測が出ています。その上で改めてあらすじを考えてみると、複雑になりがちだと思うんですが、これまでも様々な考察から公開されてみると案外すっきりとしたものになっている傾向があります。それって結局キャラクター同士のドキュメンタリーではなくて「映画」だからだと思うんですよね。
それらを踏まえて、個人的に『エンドゲーム』のラストで登場したスティーブとペギーのシーンが『ドゥームズデイ』のオープニングだったら、大歓声間違いなしな気がしています。とりあえず箇条書きでまとめてみますと、
- スティーブが過去に残ったことでインカージョンが起こる
- ドゥームのアースが対象となり、自身は逃げられたがアースが崩壊
- 元に戻すために現実改変が可能な人物を探す旅に
- フランクリンのもとに現れる
- ファンタスティック4がなんとか阻止して逃げるその先がアース616
- 一方でドゥームはインカージョンの原因がアース616にあることを突き止める
- 復讐心にかられるも一人では倒せないためアベンジャーズとX-MENが互いに戦うよう仕向ける
もちろん今後の解禁内容で考察も変わりますが今のところこんな予想です。
2025/9/6 状況整理考察やり直し
あえて上記は残しておきますが、いくつか勘違いしていたようなのでそれらを踏まえて再度整理しながら考察していきたいと思います。
まずスティーブの件。新たな時系列を生み出したからといってインカージョンは起きない、はず。インカージョンの定義が曖昧でした。
よく考えれば、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』を思い起こすと、
異なる2つの“ユニバース全体”が重なり合い、相互干渉で宇宙が崩壊する現象。
という定義でした。実際作中ではアース838のストレンジが引き起こしたのは「ダークホールドによるドリームウォーク」など、別の宇宙そのものに直接干渉したことが原因でした。
つまり時間軸をいじったというのはインカージョンに直接関係していない。
インカージョンの定義を勘違いしていたせいで上記考察は全く的外れなものになってました。
これを踏まえると、まずドゥームが動くきっかけとなるようなインカージョンが起きた原因をまず考察し直さなければいけません。
これまでのMCUでインカージョンが起こる可能性があるのは、
- 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でヴィラン5人を生かして帰してしまった。
- 『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』でワンダがアース838のイルミナティを壊滅させてしまった。
今のところ浮かぶのはこの2つ。また『アントマン&ワスプ:クアントマニア』での出来事を含めるのなら、カーンを倒してしまったことで他のカーンが動き出したという点も、話を引き継ぐのであれば関係してくる可能性もあります。
ただもうひとつ重要なできごとがあります。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』のラストで老人スティーブが登場した件。
スティーブが過去に戻った際にペギーと暮らしたことで新たな時間軸、つまり新たなユニバースを形成してしまったものの、なぜか老人スティーブはあの場に登場しました。
当時のルッソ兄弟はインタビューでは、
- スティーブは 新しいタイムラインでペギーと暮らした。
- その後「ある方法で」元のユニバース(616)のベンチにやってきた、と説明。
- 具体的にどう戻ったのかは意図的に語らず、「今後の物語で掘り下げられる余地を残している」と示唆。
ルッソ兄弟がこの展開を予期していたかどうかは不明ですが、おそらく老人スティーブはピム粒子などの技術によってアース616に移動し、サムに盾を渡したのではないだろうか。こう解釈できるんですね。つまり、スティーブはここでインカージョンを起こしてしまった可能性があるということ。
ただこの場合、スティーブが暮らしていたアースとアース616の問題になるのでドゥームが登場する必要があるのか。という点が疑問となります。
ここで出てくるのがドゥーム。すべてのインカージョンを観察できる技術を持っている可能性があり、マルチバースをかけまわることもできる可能性があるという前提で、バトルワールドを形成するために動いている、と考えるのはこれまで通りの考察なんですが、どこの何をきっかけとするのか、これを踏まえると上記のまとめが少し変更になります。
とりあえず箇条書きでまとめてみますと、
- ドゥームは意図的にインカージョンを起こす存在として登場する
- 適切なアースを選ぶうちにアース616のアンカーがトニー・スタークだと知る
- アース616は他のアースと何度も干渉してるのにインカージョンが起きないことに気づく
- アース616を残そうとしたドゥームはアース616のアンカーであるトニー・スタークに自ら変貌する
- ドゥームがフランクリンを誘拐
- アース828がなんらかのきっかけで崩壊
- アース838など過去MCUで登場した他のアースも崩壊
- ファンタスティック4は何とか脱出するその先がアース616
- ドゥームが各アースのアンカーを狙って次々倒していた
- アース10005も崩壊するがX-MENはアース616へやってくる
- アース616で戦争状態になって犠牲者も出る
- ビヨンダーの存在がほのめかされて終わる
もちろん今後の解禁内容で考察も変わりますが今のところこんな予想です。2025/9/3の考察は消したいですがあえて残します。この考察も残すと思います。結局考察って正式な情報が出るとあっさり覆されますからね。
おそらくないかと思いますが、コミックではあるアースのトニー・スタークが養子で、本名がドゥームっていう設定もあるようですが、後付け設定らしく、物議をかもしたようなのでこれを採用する、というのはない気がします。
まとめ
『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』は、MCUにおけるマルチバース・ストーリーの集大成として位置づけられ、アベンジャーズ、ファンタスティック・フォー、X‑Men、ニュー・アベンジャーズが一堂に会して戦う構造が予想されています。
ヴィランであるドクター・ドゥームは、フランクリンの能力を駆使して多元宇宙を支配しようとし、ヒーローたちはそれを阻止すべく実質サノスのような主役扱いとなりそうです。そして『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』へと至る布石が本作内に多数散りばめられている可能性が高いです。
『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』公開後はストーリーが意味するものだったり今後の展開についてなどネタバレ考察に関する情報も投稿していこうと思います。
是非コメントで意見や考察などを頂けたら嬉しいです。
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