海外メディアの最新報道によると、2022年に刊行されたマーベル・コミックのクロスオーバーイベント『A.X.E.: ジャッジメント・デイ』の実写化が、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)において進行している可能性が浮上しています。
原作では、アベンジャーズ、X‑メン、エターナルズの三勢力が激突する壮大な物語が展開されましたが、もしこれが実現すれば、MCUにおける新たな大河シリーズの幕開けとなり得ます。
そこで本記事では、まず『A.X.E.: ジャッジメント・デイ』のあらすじを整理し、続いてMCUにおける新サーガになるのか、エターナルズ続編の必要性なども踏まえて展開の可能性を考察していきます。
A.X.E.: ジャッジメント・デイのあらすじ
『A.X.E.: ジャッジメント・デイ』は、2022年に刊行された6号限定のマーベル・コミックイベントで、キーロン・ギレンが脚本、ヴァレリオ・スキッティがアートを担当しました。
物語は、クラコア期と呼ばれる時代背景の中で幕を開ける。ミュータントたちが「蘇生プロトコル(Resurrection Protocols)」によって死者を蘇らせる技術を開発し、驚くべき不死の可能性を手に入れたことから、アベンジャーズ、X‑メン、エターナルズの三勢力の間に緊張が高まっていく。それぞれの陣営には歴史的な信頼関係や敵対関係があり、ミュータントの復活技術が新たな摩擦の火種となる。
エターナルズの一部は、ミュータントの不死性を自己の存在意義への挑戦と見なし、激しい攻撃に踏み切ります。コスミックな力「エクセス・ディヴィエーション(Excess Deviation)」を持つエターナルズは攻撃を開始し、ミュータント国家クラコアを侵略する。
一方で、アベンジャーズとX‑メンは互いの立場を超えて協力し、クラコアを守ろうと奮闘する。彼らは友情と信頼を新たにしながらも、根源的な理念の衝突から生まれる苦悩に直面する。
事態が進む中、古代の存在であるセレスティアルであるプロゲニターが目覚め、地球とその住人たちを裁く存在として立ち現れる。この存在は、地球が犯した「罪」に対して自身にふさわしい存在であるか否かを問う存在であり、その裁きを前に三者は団結する他になかった。エターナルズ、X‑メン、そしてアベンジャーズは共闘し、プロゲニターに対峙する。彼らは自らの正当性と人類の存在意義を示すために、命運を賭けた死闘に身を投じる。
最終的に、両陣営はプロゲニターに対して「自分たちこそ地球に価値がある存在である」と証明し、地球の存続が認められる。その結果、エターナルズのトップであるドルイグが新たなリーダーとして台頭し、後にクラコアとデヴィアンツの問題にも関与していく展開が示唆される。
このクロスオーバーは、アベンジャーズ、X-メン、エターナルズという異なる価値観や存在が、互いの違いを乗り越えて協力する物語の深みを描き切った作品となった。
シークレット・ウォーズ以降の“新サーガ”で計画?
MCUは現在「マルチバース・サーガ」の最終フェーズに突入しており、『アベンジャーズ: ドゥームズデイ (2026)』とその次の『アベンジャーズ: シークレット・ウォーズ (2027)』の公開が予定されています。
その後を見越して、フェイズ7以降は「ミュータント・サーガ」に移行するとの噂が強まっています。
その最初の大型クロスオーバー作品として、『A.X.E.: ジャッジメント・デイ』をベースにした映画化の可能性は理にかなっており、アベンジャーズ、X‑メン、エターナルズという3大グループのクロスオーバーは、まさに“新サーガ”の大型イベント相応しい内容です。
エターナルズ続編の必要性とは?
『A.X.E.: ジャッジメント・デイ』を実現するのであれば、『エターナルズ (2021)』の存在は必要不可欠。
しかしこの映画は大勢の登場人物と壮大な設定を持ちながら、評価は芳しくありませんでした。続編や後日譚が出てもおかしくない設定のまま現在に至っています。
MCUで本イベントを実写化するには、まず『エターナルズ』が再評価され、ファン基盤が再構築されることが前提となるはず。
その意味では、エターナルズ続編や別媒体での再注目が先に必要であり、物語への説得力と興行的安全性を確保する鍵になると考えられます。
その存在自体を放置しているわけではなく、例えば『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド (2024)』ではインド洋に出現したティアマットの左手なんかは、『エターナルズ』を見ていないと背景がわかりません。
他にもこういった形で関連付けることで観るべき状況を作り出しているような気もしますし、今後単体でキャラクターがほかの映画に登場し始める、なんてこともあるかもしれません。
まとめ
まだまだ先の話ではありますが、もしMCUで『A.X.E.: ジャッジメント・デイ』を実写映画化できれば、それは単なる一本の作品ではなく、新たな“アベンジャーズシリーズ”の起爆剤となり得る可能性を秘めています。
フェイズ6の総決算を経て、フェイズ7からはミュータント勢力の本格導入とともに、エターナルズ、アベンジャーズ、X-メンが一堂に会する“超大作クロスオーバー”が展開される可能性は非常に高まります。
さらに、エターナルズの再評価、彼らの位置付けの見直しと歴史的整合性の構築が加われば、物語とファンの期待双方を満たす新たな展開が実現するかもしれません。
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